実験内容の説明

 事前に実験内容について説明することは、実験を行ううえであまり好ましいことではありませんので、差し障りのない範囲で以下に簡単に 説明したいと思います。

 なお、実験の被験者には、日常的なパソコン操作のできる視力が必要です(裸眼でなくても、ソフトコンタクトレンズの着用 ならば可。眼鏡については確認が必要)。また、アイカメラによる測定を行う関係上、ハードコンタクトレンズでは実験ができません。 また、当然のことながら、心身ともに健康な方であることが条件です。

ストループ効果(2017年度に実施)

 ストループ効果とは、文字の意味と文字の色のように同時に目にする2つの情報が干渉しあう現象のことをいいます。 たとえば、色名を答える質問を行った場合、赤インクで書かれた「あか」の色名を答える場合より、 青インクで書かれた「あか」の色名(「あお」)を答える方が時間がかかることをいいます。 ここでの実験では、色名または文字(意味内容)をキー操作により答えてもらい反応時間を測定します。 また、試行中には、アイカメラにより瞳孔径も測定します。

錯視図形の認識(2017年度に実施)

 われわれの見る物の形や大きさは、外界の実際の物の形や大きさとは必ずしも一致しないことがあり、 そうした現象のことを錯視と呼びます。ここでの実験には判定実験と操作実験があります。 判定実験では錯視図形を一定時間(0.05秒〜5秒)だけ提示して、標準図形と比較図形の大きさ(長さ)に違いがあるか判定してもらいます。 操作実験では錯視図形を提示し、標準図形と比較図形が同じ大きさ(長さ)に見えるように調整してもらいます。 また、試行中には、アイカメラで眼球運動(どこを見ているのか)を測定します。
 今年度の実験はミュラー・リヤー図形もしくはエビングハウス図形という錯視図形についての判定実験を行います。

重心の移動(2017年度は実験なし)

 体重移動の機能を測定する実験です。フォースプレートという台の上に乗ってもらって実験を行います。 この実験では、パソコンのディスプレイ上に表示されたターゲットが左右に動くので、それに自分の重心を示しているカーソルを使って追従しても らい、 その試行を何回か繰り返します。

ボタン押しの動作(2017年度は実験なし)

 ボタン押し課題とは、移動するターゲットが指定枠に入ったらボタンを押すというものをいいます。 また、試行中には、アイカメラで眼球運動(どこを見ているのか)を測定します。

手の追従動作(2017年度は実験なし)

 手動作の学習に関する実験です。パソコンのディスプレイ上に表示されたターゲットを、 ジョイスティックのカーソルを使って追従してもらいます。ただし、試行の途中で、ターゲットあるいはカーソルが消滅するという条件での実験で す。 繰り返し試行を行い、このような動作についての学習を行ってもらいます。また、試行中には、アイカメラで眼球運動(どこを見ているのか)を測 定します。

迷路の記憶と探索(2017年度は実験なし)

 実験には、記憶実験と確認実験があります。記憶実験の記憶ステージでは、迷路の正解経路を記憶させ、 探索ステージでは、記憶した迷路を実際に解か せます。確認実験は、記憶実験の約4週間後に行います。

カードゲームのプレイ(2017年度は実験なし)

 トランプゲームの学習に関する実験です。カルキュレーションというトランプの一人遊びのゲームを パソコンのディスプレイ上でプレイし、学習してもらいます。 実験では、アイカメラで眼球運動(どこを見ているのか)を測定するのと同時に、 考えていることをそのまま発話してもらい録音します。実験の被験者としては、「囲碁・将棋などの経験者」が望ましいと考えています。

楽器の演奏(2017年度に実験予定)

 パソコンのディスプレイに表示された楽譜を演奏してもらう実験ですが、3種類の実験があります。実験Aはキーボード(ピアノ)での記 憶実験、実験Bはギターでの記憶実験、実験Cはキーボード(ピアノ)での視奏実験です。記憶実験では、一定の時間(15秒〜45秒)だけ楽譜 を表示させ記 憶してもらい、表示が消えてから演奏してもらいます。同じ曲でこれを繰り返して楽譜を記憶する過程を調べます。 視奏実験では、楽譜を見ながら演奏してもらう実験です。 演奏する曲はいずれも単音ですが、曲の複雑さにより難易度はいくつかあります。また、演奏中には、アイカメラで眼球運動(どこを見ているの か)を測定します。 楽譜が読めることが条件です(キーボードはピアノ、電子オルガンなど、ギターはクラシックギターの経験者)。 初級者から上級者までさまざまなレベルの被験者を募集します。
 今年度は、ギターを対象として、五線譜またはタブ譜を用いた記憶実験を予定しています。