シミュレーション工学

Nr. 2





小堀

「シミュレーションの手順」

1.シミュレーションの方法


(1) 直接アナログ法

 実物モデルで実験
 縮尺モデル→風洞実験
 動物実験

(2) 数式モデルを用いたシミュレーション

 デルに数値を当てはめる

(3) 解析的モデルを用いたシミュレーション

 数式を解析的に解かずにシミュレーション
 →確率的モデルをモンテカルロ法で解く
 確率的現象には有効

2.シミュレーションの手順


(1) 問題の明確化

 目的を明らかにし,それに応じて以下の事項を決定
  ・どの部分
  ・どのような挙動
  ・どの程度の精度
 漠然とした問題には向かない

(2) データの収集・整理

 情報を収集し,対象を調査分析
 変数やパラメータの設定など,モデルの作成に利用

(3) モデルの作成

 思考モデル,抽象モデルの作成
 内部状態や入出力関係を数式,論理式,アルゴリズムなどで示す
 以下の事項が重要
  ・モデル化の概念の統一(抽象化の過程に一貫性が必要)
  ・モデルの範囲や構成要素の確定
 ・変数やパラメータの選定
 ・構成要素間の相互作用の明確化



(4) シミュレータの作成

 シミュレーションプログラムの作成
 基本部分
  ・静的な状態の表現
  ・動的な特性の記述
  ・初期条件の設定
  ・タイミングの制御
 その他の部分
  ・確率過程の表現
  ・統計的処理
  ・結果の表示(グラフィックスなど)
  ・ユーザとの対話処理
  ・デバッグの機能

(5) シミュレータによる実験

 目的に応じた機種やシステムを選ぶ
  ・演算速度
  ・メモリ容量
  ・表示機能
 確率的モデルの場合は試行回数も考慮

(6) 結果の評価・分析

 あらかじめ決めた評価基準により評価
 目的とする最適値を見いだすまで
 必要に応じてシミュレーションを繰り返す
 検討の結果により適切な段階に戻る
  ・システム分析のやり直し→(2)へ
  ・モデルの修正→(3)へ
  ・プログラミングの修正→(4)へ
  ・変数やパラメータの値の変更→(5)へ

参考書
 中西俊男:「シミュレーションの基礎」,日新出版(1974)

[IMAGE image/sim2-1.gif]


例:生体システムの分析の手順


講義概要に戻る