シミュレーション工学

Nr. 3





小堀

「シミュレーションとコンピュータ」

1.シミュレーションの歴史


計算尺,平面積計,積分計などのアナログ形の計算機械が最初

17世紀
 パスカル,ライプニッツの計算機

19世紀末
 微分解析機,調和解析機

1931年
 微分解析機で微分方程式を解く

1945年ごろ
 電子管式のアナログコンピュータ

1950年代後半
 ディジタルコンピュータ
 大型コンピュータ
 連続系シミュレーション言語:CSMP,DDS

1960年代
 離散系シミュレーション言語:GPSS,SIMSCRIPT

1970年代
 スーパーコンピュータによる計算実験
  物理現象などのシミュレーション

1980年代
 パソコン,ワークステーションの普及
 ユーザインタフェースの向上

2.シミュレーション用のコンピュータ


(1) アナログコンピュータ

 常微分方程式で表されるモデル
 連続系,動的なシミュレーション

 特長
  計算速度が速い(当時のディジタルコンピュータと比べて)
  感度解析(パラメータに対する解の変化)
  プログラムが直感的,実物との対応が明白



 欠点
  変数が多い場合,非線形性が強い場合,精度が低くなる

 演算方法
  加算器,乗算器,積分器などの演算器を数式に対応させて
  接続(プログラム),回路的に演算
  結果をオシロスコープなどに表示

 例(p.13〜p.14)
  機械系の振動を電気系の振動でモデル化
  方程式に対応した要素を結線

(2) ディジタルコンピュータ

 数値計算式で表されるモデル→数値解を求める
 離散系,連続系のシミュレーション
 シミュレーション用の言語が開発されている

 歴史

 ENIAC
  真空管を採用,配線盤でプログラム
 EDVAC
  プログラム内蔵方式の提案(ノイマン形コンピュータ)
 EDSAC
  プログラム内蔵方式で初めて計算

 演算速度,集積度の向上
  真空管→トランジスタ→IC→LSI

 構成技術の向上
   ↓
 スーパーコンピュータ
  パイプライン処理(並列化)
  ベクトル演算処理
 パラレルコンピュータ

 ワークステーション
  グラフィックス,アニメーションなどビジュアル化が促進

 パソコン
  ゲームなど,シミュレーションの一般への普及

(3) ハイブリッドコンピュータ

 アナログコンピュータとディジタルコンピュータの組み合わせ
 当時の両者の特長(アナログ形の速度,ディジタル形の精度)を生かす
 アナログ的な実システムを併用する場合にも有効


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